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大阪地方裁判所 昭和57年(ワ)8101号 判決

一 請求原因1項ないし5項の事実は当事者間に争いがない。

二 被告らが争いのない支払分のほか更に支払つたと抗弁する分は、別紙(三)の番号1ないし6、8、9、14、15、17、24、25、28、29、31ないし34、40、44ないし57である。以下これらについて検討する。

1 別紙(三)番号1の抗弁について

別紙(一)(三)の記載からすれば被告らの主張は、被告浜村が昭和五二年三月の時点で初めて本件装置一台を製作販売したのに、それよりも四か月前である昭和五一年一一月三〇日に、原告に対し謝礼金及び実施料として三〇万円を支払つたというに帰する。しかもこの支払つたとする日は争いのない契約日よりも一か月以上前である。これらの不合理を首肯させるに足る証拠はない。却つて成立に争いのない甲第一六号証の四、第一七号証、乙第一号証の二と原告本人尋問の結果によれば、被告浜村は昭和五一年一一月四日原告から三〇万円を借入れたが、同月三〇日付で同額の小切手を原告に交付したので、原告は翌五二年一月一四日これを三和銀行塚口支店の自己名義の預金口座に振込み、右貸金三〇万円の返済を受けたことが認められる(右事実は原告が別紙(四)の番号1、2で主張するとおりである)。

2 別紙(三)の前記抗弁のうち1を除くその余について

(一) 被告浜村が昭和五二年中、昭和五三年中にそれぞれ本件装置一二台、一九台を製作販売したこと、その謝礼金及び実施料がそれぞれ五二八万五〇〇〇円、八四三万五〇〇〇円であることは当事者間に争いがない。これに対し別紙(三)の記載からすれば被告らの主張は、昭和五二年中、昭和五三年中にそれぞれこれらを大幅に上回る一一八〇万三九六〇円、一〇九〇万円を支払つたというに帰して不合理である。

被告浜村本人尋問の結果によれば、被告浜村は昭和五六年八月以降は本件装置を一台も製作販売せず、原告とは縁の切れた状況にあつたと認められる。

これに対し被告らの主張からすれば、同年七月末現在で謝礼金及び実施料の支払超過額が四七〇万三九六〇円(別紙(三)番号54までの支払総額三六四〇万三九六〇円から争いのない謝礼金及び実施料総額三一七〇万円を控除した額)に達していたうえ、右認定の状況にあつたにも拘わらず、同年八月以降も五回にわたり合計一五〇万円の謝礼金及び実施料(別紙(三)の番号55ないし59の分)を原告に支払つたこととなつて不合理である。

(二) 被告らの抗弁に対し原告は貸金の返済受領を主張し、被告らが金員借受けの事実を否定するので検討する。

被告浜村が昭和五一年一一月原告から三〇万円を借受けたことは前記認定のとおりである。成立に争いのない甲第一八号証、乙第二号証の二、第三号証の三、第一二号証の四、第一八ないし二〇号証の各二によれば、被告らが昭和五二年二、三月頃より五六年六月にかけて原告から度々金員の貸与を受けた事実のあることが明らかである。

右乙号各証中第三号証を除くその余、原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨によれば、原告が被告らに貸付けた金員につき別紙(四)番号6、26、32、37、44のとおり返済を受けたことが認められる。弁論の全趣旨に照せばこれらの返済が順次別紙(三)の番号2、24、33、34、40の被告ら主張事実に対応する事実関係と認められる。このようにして右五個の被告ら主張事実は認められない。

別紙(三)のうち番号3、6、15、25、31、49、54、56については、成立に争いのない甲第一八号証、乙第二号証の三、第三号証の四、第九号証の二、第一二号証の五、第一六、二四、二七、二八号証の各二、原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨によれば、原告が被告らに貸付けた金員につき別紙(四)番号7、11、17、28、30、53、60、61のとおりに返済を受けたことが認められる。弁論の全趣旨に照せばこれらの返済が順次別紙(三)の右番号3から56までの被告ら主張事実に対応する事実関係と認められる。このようにして右八個の被告ら主張事実は認められない。

別紙(三)のうち番号4、5、9、14、17、28、29、44、45、47、52、53については、成立に争いのない甲第五、六号証、第一七号証によれば、いずれも被告らの原告に交付した支払用手形ないし小切手が不渡りとなつたことが認められるので、被告らの主張事実を認めえない。

別紙(三)のうち残る8、32、46、48、50、51、55、57の主張事実については、客観的に右支払を裏付ける証拠がない。被告浜村本人尋問の結果中右支払いをしたとの供述部分はたやすく措信できない。他にこれらの支払いの事実を認めるに足る証拠はない。

3 このようにして、被告らの抗弁事実はいずれも認められない。

三 以上によれば、謝礼金及び実施料合計三一七〇万円中当事者間に争いのない支払ずみ分一五六〇万円を除くその余の一六一〇万円と、これに対する本件実施契約で定められた支払期日後である昭和五七年一一月二日から完済まで年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める原告の請求は理由がある。

よつて原告の本訴請求を認容する。

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